イージーオーダー

新作旧作関係なく見た順で映画の覚え書きとか感想とか

映画(の男たち)との出会い

 はじめまして、サカエです。

 だいたい2012年の夏頃から映画館に通うようになりました。でもその前に映画に興味を持つきっかけになった作品がありまして。なんだと思います?

 言っちゃいますけど、なにを隠そうガイ・リッチー監督の「シャーロック・ホームズ」です。実は今まで黙ってましたけど腐女子なんですよね、私。

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 この映画と出会って「映画の男たちはなんてヤバいんだ」と気づかされたわけです。今までヤバい男は二次元にしか残ってないと思春期にありがちな思い込みをしてました。あのときの私、尖ってた。

 字幕と吹替えとで劇場に二度同じ映画を見に行ったのも、BDの発売を心待ちにしたのもこれがはじめてでした。海外の俳優に興味を持ったのもこの映画を見てからでしたね。

 今までだってそれはレオ様とかブラピとかジョニデとか、海の向こうにはどえれえ男たちがいるんだと名前だけは聞いたことありましたけど、私の目の前にドンと現れてハートをかっ攫った初めての男はロバート・ダウニー・Jrでした。

 二次元の嫁たちを背中に庇い「実態のある男は近づくなー!」と刃物を振り回していた私に優しく微笑みかけた男、それがロバート・ダウニー・Jr。その微笑みに私の握っていた刃物は祝福の鐘を打ち鳴らす木槌へと変わったのです。

 泣いたよね。泣きながら鐘を打ち鳴らした。なんて愚かだったのかと。共演者のイケメン俳優ジュード・ロウさえめろめろにする彼の微笑みに誰が抗えようかと。

 そしてそんな彼に次に会うことになったのはこれの続編である「シャーロック・ホームズ/シャドウ・ゲーム」です。

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 この続編で「やっぱり映画の男たちはヤバい」という気持ちを確固たるものにしました。私、映画の男たちに一生ついて行きたい!見た人は分かると思いますが、そんなこと思ってしまうくらいヤバかったんです。ですよね。

  実はシャドウ・ゲームの少し前に多くの女性の運命と美意識を狂わせた「SHERLOCK」という作品、もっと言うなら「ベネディクト・カンバーバッチ」との出会いがあったのですが、その話は置いておきます。

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 いや置いとけないので少し話します。

 これがまた情け容赦ない代物でした。今思い返しても震えがきます。

 狂った二人の男がシェアハウス。片や自分の狂気を自覚している男、片や無自覚な上に相手の狂気を責める男。しかしお互いがお互いにとってなくてはならない存在である。そんな二人のロンドン珍道中、に見せかけたラブストーリー。

 シャーロック・ホームズ、またSHERLOCKとの出会いは同時に「ブロマンス」との出会いでもありました。今となっては当たり前のように耳にするブロマンスという単語は、その当時の私にとってそれはもう衝撃的でした。

 二次元に長く身を委ねていてさえ一向に解決しなかった「友情と愛情の境界線」問題。その問題を温かく包み込んでくれる魔法の言葉、それが「ブロマンス」。

 なんということでしょう。この世の天国は神も仏もいるもんかと私が見限ったつもりだった三次元にこそ存在していたのです。それに気づいたときはそれはもう震えました。西野カナばりに、ウォーターを知ったヘレンケラーばりに、PCの前でわなわな震えたあの夜を私は忘れはしない。

 その後、アクション映画ばかり見ていた私に映画は爆発がなくても面白いと教えてくれたのはベネディクト・カンバーバッチ目当てで見た「裏切りのサーカス」です。

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  映画に対するリテラシーが低かった私には内容が難解で一度では全くストーリーを掴めなかったものの、映画が終わった後の「映画見たわ〜」という感覚が凄く気持ちよかったのを覚えてます。アクションばかりが映画じゃないんだって、当然のことを教えてもらった思い出深い作品です。

 まあそんなこんなで「映画楽しい!」の気持ちを開花させた私はそこから興味のある俳優の関連作を見まくり、様々な「ヤバい男たち」に出会ってきました。

 ミュータントだったりバルカン人だったりスパイだったりホビットだったり、ヤバい男たちは私が知らなかっただけで何十年も前から映画にはたくさんいたのです。今更になって気づいた自分が恥ずかしい。

 海の向こう、アメリカやイギリスにはヤバい男たちがたくさんいる!それに気づいて私は一皮むけたはず!そう思ってました、つい最近まで…

 

 「ヤバいのは、英語圏の男たちだけか…?」

 

 どこからともなく聞こえて来たそんな声。正体もなくネットで囁かれるその声に従って劇場へ足を運んで見た映画。それが…

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 これでしたねー。

 韓国では2013年に公開された「新しき世界」。この映画がですね、ご存知の方も多いと思いますがヤバかったんですねー。

 アメリカ俳優のように派手なアクションをこなすわけでもなければ、イギリス俳優のように気品を持ったわけでもなく、それなのにどうしても目が離せない。韓国俳優の「顔」にもう目が釘付けなわけです。私はこの「新しき世界」によりアジア映画も大変ヤバいということを知るところになりました。

 今ここに上げた映画以外にも、影響を受けた映画はたくさんあります。でも大きく言えばこんな感じです。映画のヤバい男たちとの出会い、ブロマンスとの出会い、そして韓国映画との出会い。

 どこまで行くのか、自分でもよく分かりません。

 こうなったら大海原を漂う流木のように映画界の男たちの波に身を任せるだけです。ビッグウェーブを待ちながら。(人任せ)